【エンジニアブログ】 エンタメ分野だけじゃない!AR(拡張現実)を使った新しいソリューションのご紹介

みなさんこんにちは。システムソリューション事業部の原田です。

最近、AR(拡張現実)という言葉を聞くことが多くなってきました。みなさんもゲームアプリやカメラアプリなどで一度はARを楽しんだこともあるかと思います。
ARはまだまだエンターテイメントでの利用シーンが多く、我々のような基幹業務システムの開発・保守を担う部門とは、あまり縁が無いように感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、我々エンジニアは、世の中の課題解決に役立つものはないか?と分野を問わず毎日いろいろな情報をキャッチアップしてアイディアを出し合い、解決に努めています。
今回はそんな我々がARを活用して課題解決に取り組んだ事例をご紹介いたします。

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原田 哲一
システムソリューション事業部 西日本システムソリューション部 ITサービス開発グループ。入社以来ものづくりに軸足を置いてキャリアを形成。
趣味はビリヤードの中でもさらにマイナー競技である、穴のないテーブルで行うスリークッションという種目に没頭。試合で勝てるようになるため、週末は(平日も?)日々練習中。

解決しようとする課題

図書館には、非常にたくさんの本があり(時には100万冊以上)、また本は場所をとるのでたくさんの書架が配置されています。これらの本は、図書館職員さんたちの手により、一定のルールに従って分類ごとに整然と並べられています。

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しかし、みなさんも経験があるかもしれませんが、普段図書館をあまり利用しない方などは、並べ方のルールに慣れておらず、自分の読みたい本を探し出すことが難しいという悩みがありました。

この悩みをデジタルで解決しようとしたとき、みなさんならどのようなアプローチを考えますか?
一つのアイデアとして、我々が普段使う地図アプリや、車に乗ったときに利用するカーナビのような、ナビゲーションシステムを導入すればいいのでは?と思うかもしれません。しかし、実は屋内ではこうしたナビゲーションは容易ではありません。

屋内でのナビゲーションの難しさ

地図アプリやカーナビは、主にGPS(Global Positioning System)を使って自分の位置を特定し、そこから目的地までの経路を算出してナビゲーションを行っています。
しかし、屋内ではGPSの電波が届かず自分の位置が特定できないので、屋内でのナビゲーションは難しいものとされてきました。これまでの技術では、図書館のような込み入った屋内では特定の情報に誘導することが難しかったわけです。

AR(拡張現実)とは

では、ここで一度話を戻し、冒頭で出てきたAR(拡張現実)について簡単に説明したいと思います。

AR(拡張現実)とは、簡単に説明すると、現実空間にCGなど仮想のコンテンツを重ねて表示する技術になります。
近年は、スマホの処理能力が向上したおかげで、私たちも気軽に体験することができるようにもなってきています。少し前に流行ったNianticPokemon Goや、IKEAの家具を配置することのできるIKEA Placeなどのアプリが有名です。

ARでは、ただ仮想コンテンツを表示するだけでは意味がありません。現実空間と紐づけて表示することで、あたかも実在するかのような体験を作りだすことに価値があります。

たとえば、現実の床に仮想コンテンツの家具を置けたり、特定の場所だけでモンスターが出現したりすることで、あたかもその仮想のコンテンツが、現実に存在するかのような感覚をユーザに提供することができるわけです。

この現実と仮想の空間を重ね合わせるために、カメラの映像から、位置や姿勢を推定する技術があります。
これは大きく二つの方法があり、技術的にはARマーカと呼ばれる白黒の二次元バーコードをもとに行う「マーカ型」と、マーカを使わず空間の特徴などを利用する「マーカレス型」になります。
最近はマーカレスの方法が主流になってきていますが、まだまだすべての人が使っているスマホで使えるという状況ではありません。

AR屋内ナビ

さて、屋内のナビゲーションが困難な理由は、GPSの電波が届かず自分の位置を特定できないためでした。そこで我々が思いついたのが、カメラの映像から位置を特定するARの技術を用いた屋内ナビゲーションシステムのアイディアでした。

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図書館のなかにARマーカとなる白黒の二次元バーコードをたくさん貼り付け、スマホのカメラでマーカを認識させて、そこから位置情報を推定するというものです。
これにより、GPSの電波の届かない屋内でも、自分の位置が特定でき、目的の本棚までナビゲーションすることができるようになります。利用者はスマホをかざすだけで、空間に現れた矢印をみながら目的の書架へたどり着くことができます。

このシステムは、まずは実証実験として図書館で使っていただき、利用者の方たちからは迷わずに書架にたどり着けるようになったと大変好評をいただくことができました。

イデア採用のポイントは3点です。
・できるだけ多くのスマートフォンで動くシステムにすること…「マーカレス型」は端末を選びますが、「マーカ型」ならばだれでも使えます。

・現場・お客様の声を伺い、システムの機能と現場でご協力いただくことの最適解を模索したこと…今回であれば、実現したいことをベースとし、マーカを図書館に貼り付けていただくことにご協力いただいたことで、シンプルで利便性の高いシステムを実現できました。

・だれもが使いやすいシステムにすること…地図が示されるだけでは、見方や方向のアナウンスによっては移動が困難です。矢印が出ればすぐに辿り着くことができるのです。

プロジェクトの開発秘話は、以前中途採用グループから取材いただいた下記の記事にもまとめています、是非ご覧ください。

 

まとめ

AR(拡張現実)/VR(仮想現実)は、インターネット、スマートフォンの次に来るプラットフォームになるのではないかと期待されており、現在Facebookなど大手IT会社が積極的に投資を行っていて、目の離せない分野になっています。
今回の事例のように、エンタメ分野以外にも日常生活のあらゆる場面でAR技術が用いられ、スマートフォンが一気に普及した時と同じように、もうしばらくすれば、メガネ型のARグラスが一気に普及して、みながARグラスをつけて日常生活を送る日が来ると感じています。

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