【エンジニアブログ】言語化できるスキルを身に付けよう! 言語化は集団/組織の継戦能力を最大値化する近道(後編)

みなさんこんにちは。
パーソルプロセス&テクノロジーの正直者のはず 須田です。

「昔SPI(適性検査)を何度か受けた際に、内向性がMAXと評価されていた」という話をするたびに「…ライスケール(嘘つき度)は?」がセットでついてきたのはなぜでしょう。
もちろんライスケールは0でしたよ?

さて前回、『骨太な組織』を構築して、社会的な信頼性の高い組織にしていこうと思ったらその施策の1つとして「再現性」の高いプロセスを積み上げていくことが重要で、その実現の第一歩として今まで感覚や経験則などの属人的な取り組みに任せきりだったものを「言語化」してチーム内、あるいは組織内で共有していくことがとても大切だとお話ししました。

今回はその続きです。

↓↓ 前編はこちら ↓↓

はじめに

本内容は次のような方々に向けたものとなっています。

 ・継戦能力の高いチーム作りや永続化された組織作りにお悩みの方
 ・安心して任せられる人材を作り出しやすい環境が欲しい方


 あと、「嘘やん」とお思いの方。

自己紹介

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須田 孝(Takashi Suda)
システムソリューション事業部 技術統括部 品質保証部。
「ことさらモノづくりという事業において、様々な「質」を中心にプロセスを構築し、マネジメントを実践すればSQCDすべての面においてハイパフォーマンスが実現できる」をモットーに日々奮闘中。
先日、小学生時代の絵の具セットが古い段ボールが出てきました。「物持ちいいなー…」と思ったのも束の間、カチカチになった元絵の具らしきもの、毛が抜けて棒だけになった筆、ちょっと力を加えただけでパリパリ割れていくバケツを見て、早々に捨てました。

 

言語化スキルは広い視野を持って 

とかく集団を「組織的」たらしめるのは、そこにコミュニケーションが発生し、その質によって個人では成し得ない大きな力にできる点にある…のは前回説明の通りです。

そしてコミュニケーションを成立させるには、どうしても意思疎通を図るためのツールが必要になります。これを私は「言語化」と呼んでいます。

よって、なにも日本語でだらだらと表現するだけが言語化ではありません。ここで凝り固まってしまうと一気に難易度や大変さが跳ね上がってしまいます。ボディランゲージという言葉があるように、文章にしなくても言語化できる方法は多種多様にあることをまず知っておいてください。

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そして、図や表なども集団のなかで共有できるレベルにまで昇華できていればそれは立派な言語化の1つです。わかりやすいところで日本が誇る文化の1つ『マンガ』や『アニメ』も人のイメージを言語化し、共有する言語化ツールと言えるのではないでしょうか。

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エンジニアの皆さんにとっても馴染みのある言語化ツールと言えばチャートではないでしょうか。たとえばそう、フローチャート等です。

同じような発想のもとにできた有名な図表にはUML(Unified Modeling Language:統一モデリング言語)もありますよね。UMLはすべて図(charts and diagrams)で構成された10(または11)の様式のことをいいますが、その名の通りLanguage…言語といわれています。

UML

・作成するのに少々特殊なツールを用いないと効率が悪い
・(ツールがないために)作成しても相手が読み取れるとは限らない

といった事情から、欧米や他のアジア圏はともかく、日本ではあまり普及していない言語の1つです。ですが、きちんと使いこなせれば要件定義~詳細設計でも、各種調査やメモとして残す際にも使える非常に優れた言語群ですので、食わず嫌いをせずに使いこなしていただければと個人的には思っています。

たとえば先日、「問題」を起こしてしまった際の対処としてその汎用的な処理手順を整理していたのですが、これもまたUMLの1つ(アクティビティ図)を用いたものとなります。

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テスト工程でバグが検知された際でも、設計工程でレビュー指摘を受けた際でも、あるいはマネジメントで期限を超過してしまった場合でも、「問題」と言えるものが発生した場合にはどこでも使える処理フローとなっています。

「是正(修正)」「再発防止」「影響範囲の特定」「類似見直し」の4つの関係性と手順、判断基準などを1つの図表にまとめています。文章で整理すれば数千行にもなるであろうこれらの内容も、このように図表を用いて言語化してしまえば数百文字で表現可能です。

ちなみに、作成に用いたツールはAstah*Community v6.9です。商用利用が可能な最後のバージョンで既に提供もされていない無償ツールですが、ただ脳内整理して画像化するだけであれば個人的にはこれで十分です。

再現性を阻む障害

やはり会社を、組織を、あるいはチームを永続的に成長、繁栄させていくためには個人が持っているイメージや感覚、経験則などを言語化し、その内容から組織的に活動できる仕組みやプロセスへと昇華させていくはたらきが必要です。

そう、重要なのは「一人の能力」より

「組織文化の醸成」

なのです。そしてそこには常に「非言語的なプロセスの言語化」が伴わなければなりません。言葉にできなければ誰かと意見を交わすことすらできません。共有することも不可能です。チームとして、組織としていつまで経っても統一感のある活動を行うことができません。

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言語化する」という手続きを踏まない以上、コミュニケーションは決して成立することなく、コミュニケーションが成立しない以上、絶対に集団としてのパフォーマンスを生み出せないのです。そして集団としてのパフォーマンスを生み出せないということは、いつまで経っても個人主義に頼らざるを得ず、組織文化を醸成することは適わないということでもあります。
結果、ある「特定の誰か」がいなくなった時点で立ち行かなくなる事業やプロジェクトといったリスクを常に抱え込んだ脆弱な組織、集団となってしまいます。

ではみなさんは日頃、どのようにこの「再現性」を得るための努力をしているでしょうか。

たとえば開発プロジェクトを思い起こしてください。

3か月前にお客さまと取り決めた詳細な仕様や設計内容について「当時とまったく同じ認識や理解を得られる状況を生み出す」ために、みなさんはどのような取り組みをされていますか?

いつでも
だれでも
何度でも

まったく同じ理解、認識になっていますか?

いえ、個人が…ではなく、組織として、チームとして誰一人欠けることなくそれが実現できていますか?

ちょっとしたプロジェクト活動などでもこの「再現性」というのは、案外軽く扱われているシーンを見かけることがあります。結果的に、認識の抜け漏れが発生しても、お客さまとの間で認識の齟齬が発生し大きな問題に発展することがあっても、です。

それを「予算が…」「スケジュールが…」というのは言い訳になりません。「その結果、問題を起こしてもいいのか?」というとそれは絶対にNoだからです。既存の手法にとらわれず、知恵と工夫を駆使して限られたリソースのなかで実現する方法を模索していくしかありません。「できるできない」で悩んでいても決して前には進みません。「やる+どうやるか」でしか人も組織も前に進めないのです。

これは、そもそも組織文化の醸成過程において「再現性」そのものがあまり重要視されてこなかったことにも起因します。

それだけ「とても優秀な方々が多かったのだろう」という予測はできるのですが、それもそうした優秀な方々が最前線で頑張れている間だけ有効となる話です。病気で戦線を離れたり、昇格や異動、離職などで集団から外れてしまったりしたらそこでおしまいです。

実際、私も10年以上前に入院した際、仕様や設計で確認したいと多くの人たちが訪れ、問い合わせを受け、挙句、病室にPC一式を置かれ、いつでも対応できるように…と言われたことがあります。
まさに、「人」に依存することで組織的なフォローができない状況を生み出した良例(?)と言えるのではないでしょうか。

「勝って兜の緒を締めよ」といったことわざがあるように、人は調子がいい時は調子が悪くなった時のイメージができにくいものです。しかし調子が悪くなってからなんとかしようとしてもあとの祭りです。特に組織文化なんてものは一朝一夕で醸成されるものではありません。大抵の場合は年単位で浸透させていくものですから、調子が悪くなってしまってから立て直すのは一苦労です。

個人が優秀であればあるほど、このことがおざなりになりやすいんですよね。
なにせ、個人で様々な成果を出せていた頃はそこまで集団のパフォーマンスを感じやすい環境に身を置くことも無かったでしょうから。

言語化の先にあるもの

適切なイメージの言語化を行うということは、そのまま「コミュニケーションを成立させる」ということに他なりません。言語化したところでそれが自分以外の誰かに伝わらなければ意味がありませんよね。言語化することそのものが目的ではなく言語化はただの手段です。目的はあくまで「コミュニケーションを成立させる」ことであり、これによってのみ集団活動の円滑化が図れて、パフォーマンスの最大値化が可能となるわけです。

誰かと意思疎通を図れば、それはコミュニケーションとなります。そしてコミュニケーションを成立させるというのは、相手に伝わってほしいことが齟齬なく伝わるということでもあります。

「伝える」のはさほど難しくないのですが、大事なのは「伝わる」ことです。どんなに必死に伝えても相手に伝わらなければなんの意味もありません。コミュニケーションが成立するかしないかは『受け手が決める』ものです。送り手が好き勝手に決めていいものではないことを肝に銘じておきましょう。

小さな子供と話をするのと同じだと思ってください。子供と同じ目線に立って、こちらから歩み寄っていかないと話もままなりませんよね。

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TVCMやチラシでも同じことが言えます。見る人が理解できる内容になっていなければ視聴者に伝わるものも伝わりませんよね。

お客さまと会話するシーンを想像してみてください。ITの専門用語ばかりぺらぺらと並べ立てても、ITリテラシーに疎いお客さまは、ちんぷんかんぷんですよね。

プログラムの関数を思い浮かべてください。これから呼び出す関数へ渡す引数は、呼び出す側が自由に定義できるものではありません。常に呼び出される側(受け手)が事前に決めているものですよね。

すべての『情報伝達』において同様のことが言えます。

ゆえに、
「コミュニケーションを成立させる」ための言語化というのは、私は

「コミュニケーションの摩擦係数をゼロに近づける」

ということだと理解しています。
一切の摩擦が無くツルッツルッの状態で軽く押せばどこまでも進んでいくくらいストレスフリーな状態にすること。相手に思考や忖度をさせる暇もなく理解や納得を導き出せること。そうなるような言語化を心掛けること。そして、できるだけ優秀な人たちの過去の実績に裏打ちされたプロセスを

いつでも
だれでも
何度でも

再現できる組織文化を構築すれば、あとはその世代ごとの人材たちが活用し、応用し、時に改善し、放っておいても組織は「常に」「安定して」成功をおさめ続けていくでしょう。

そうして洗練された仕事は必ず次のようになります。

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そうして良い結果をおさめ続ければ、当然お客さまの信用を得ます。次に依頼する仕事の期待も否応なく高まります。

日経コンピュータなどが定期的に出している顧客満足度調査などで上位を取る かも知れません。口コミだけでなくそうした評価も相まって、ますます競争力が向上すること請け合いです。

それに優秀な方々の成功プロセスに対し、再現性が高いということは「失敗」「ミス」などによる手戻りも減るということです。手戻りは最も多く消費される冗長コストの1つです。これが減るということは、そのまま純利益に還元されるということでもあります。

まとめ

このように

再現性の高い取り組みと
それを実現するための言語化およびその徹底


することが、いかにメリットしかない素晴らしい仕組みか、おわかりいただけた方もいるのではないでしょうか。是非みなさんも、自分だけのスキルやノウハウにとどめておこうとせず、どんどん言語化を図り、組織のパフォーマンスを向上してみてください。そしてそうすることが当たり前の組織文化を醸成させていきましょう。

これを「show-how」といいます。

専門知識、技術情報、ノウハウを英語でknow-howと書きますよね。how (どうするか)を知っているという意味です。情報社会ですから、ノウハウは無形資産としてしばしば大きな価値を持つのは間違いありません。

しかし、ノウハウでは個人として優れることはできても、組織を優れさせるには不十分です。show-howとは、技術、プロセス、方法などをいかに見せるかという専門知識です。最近では無形資産の価値も見直され、より組織に、社会に貢献できる情報とすることに重きが置かれるようになってきました。

ノウハウで閉じ込めておくよりも、そうする方が結果的に大きな成果や次のビジネスにつながりますし、そうした方が圧倒的に組織貢献度は高くなるからです。

是非とも言語化する姿勢に価値を見出し、1つも2つもランクが上の組織を構築してみてください。IT業界に生きる以上、できないはずはありません。だってIT(Information Technology)とは"情報を取扱う技術"の総称であり、私たちはその道のプロを名乗っているわけですから。

本内容がほんの少しでもみなさまの役に立ち、何か月、何年、何十年と先を見据えたチームや組織構築の手助けになれば幸いです。

 

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最後まで記事をご覧頂きありがとうございました🙇

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下記の記事ではガイドマップのように過去の記事をまとめております。
ぜひ他の記事も読んでみてください!

【エンジニアブログ】言語化できるスキルを身に付けよう! 言語化は集団/組織の継戦能力を最大値化する近道(前編)

みなさんこんにちは。
パーソルプロセス&テクノロジーの正直者 須田です。

ここまでなら「何言っちゃってんの?」程度で済ませてくれるのに「いやー、私極度の人見知りでー」というと、なぜかかぶせ気味に「嘘だ」と言われます。

ウソジャナイヨ?

さて、私なりに25年ものあいだIT業界を渡り歩いてきて、様々なチーム、組織を見てきましたし、運営してきたなかで学んだこと…といいますか、実践してきたことを1つご紹介してみたいと思います。

少々長くなってしまいますが、これ1つあるかないかで『骨太な組織』が作れるかどうかが大きく変わってきますので、前編と後編にわけてご紹介します。
最後までお読みいただければ、それが嘘ではないと嫌というほどご理解いただけるものと思います。

 

はじめに

本内容は次のような方々に向けたものとなっています。

 ・継戦能力の高いチーム作りや永続化された組織作りにお悩みの方
 ・安心して任せられる人材を作り出しやすい環境が欲しい方

  
  あと、「嘘やん」とお思いの方。

 

自己紹介

須田さんエンジニアブログ5

須田 孝(Takashi Suda)
システムソリューション事業部 技術統括部 品質保証部。
「ことさらモノづくりという事業において、様々な「質」を中心にプロセスを構築し、マネジメントを実践すればSQCDすべての面においてハイパフォーマンスが実現できる」をモットーに日々奮闘中。
数年前から色々な果樹を育て始め、収穫できるようになってさらにハマって今では花木や草花、ハーブまで手を出し300種近く。最近ではもっぱら近所から「園芸関係の人らしい」と囁かれる。

 

須田の過去インタビュー記事はこちら ↓↓

 

個人と集団の違い

個人のままであろうとせず集団になる理由、それは個人でできないことを実施するために他なりません。そもそも個人ですべてができるなら個人ですべてやってしまえばいいんです。その方が一人あたりの収入も多く入ることでしょう。

…ですよね?

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私たちが生まれるよりももっとずっと昔であれば、それで成立する仕事も多かったかもしれません。でも、それでは時代の変化とともに大きな仕事ができなくなってきたために「会社」というものが生まれました。

個人では成し遂げられないことをするために集団ができ、その一形態が会社となっているんですね。仕事を依頼する側の視座へと変えて見てみると、個人ではなく集団になるのは「集団だからこその成果」を期待されているからだと言っていいでしょう。

みなさんは、集団の中に属する…ということをそのようにとらえたことってありますか?

 

組織の永続化を考える

さて。

集団の意義やそこに求められているものはわかりました。そのためにチームや組織があるということもご理解いただけたことでしょう。すなわち集団に属する以上は、「個人の能力」ではなく「集団だからこそ出せるパフォーマンス」が要求されているのです。

では、そのパフォーマンスが一過性のものだったらどうでしょう。

「ある人がいたから」
「私だったらできる」

それはそれで個人能力としてとても素晴らしいことではあるのですが、それってその人がいなくなった時点ですべて終わりですよね。

企業に依頼してくださるお客さまというのは、特定の個人だけを信用して仕事を出すわけではありません。あくまで公正な比較評価の上で「この会社なら成功させてくれる」と信じて仕事を依頼します。そう、信じているのは組織であって、個人ではないのです。

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そのような信用、あるいは信頼に対し企業として組織として応対せず、個人の力量任せになってしまうのはとても残念ですよね。なによりお客さまが残念に思っていることでしょう。その人が「病で倒れた」「異動した」「離職した」等によって継続することが不可能になった時点で信用に応えることができなくなってしまうからです。それでは永続的に事業を続けることはできません。

つまり組織や事業の永続化という観点から考えた場合、必ずその先には『人』に依存せず、仕組みやプロセスによって構築された再現性の高い取り組みが必要となり、その実現によってのみ事業継続能力を持てると言えるわけです。

 

再現性の高い取り組み

「再現性」とはその名の通り

いつでも
だれでも
何度でも(冪等性)


同じ取り組みができ、近似した結果が出せることを言います。料理のレシピや家電の取扱説明書、ゲームの攻略本などをイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれません。

品質保証の観点から言わせていただくと、これができるプロセスこそが最も質が高いものとなります。「質が高い」取り組みができている状態とは、偶然やまぐれの結果に対して使うものではなく、常に安定して期待に近い成果を出せて初めて使うことが許されるものです。

とても面白いネタを持つ芸人でも、あるネタだけしか面白くなければ「一発屋」としか言われませんよね。偶然などの一過性で出せた成果を正しく評価できないのは、どの世界でも同じです。

では、組織として再現性の高い取り組みとは具体的にどのようなものを指すのか。

それはいつやっても、誰がやっても、何度やっても同じ期待結果を出せるプロセスを持つ…ということになりませんか?

そうなるためには、まず最初に何が必要だと思いますか?

そう、まずは言語化する」ことです。より高い質を安定的に拠出できるベテラン勢が持っているノウハウを個人の経験則だけに閉じたものにするのではなく、それらをすべて言語化し、可視化することです。個人知から組織知へと昇華させるのです。


これらはシステムソリューション事業部が取得している国際規格、ISO 9001:2015(以下、QMS)のなかでも求められています。

7.1.6 組織の知識
組織は、プロセスの運用に必要な知識、並びに、製品及びサービスの適合を達成するために必要な知識を明確にしなければならない。 この知識を維持し、必要な範囲で利用できる状態にしなければならない。
国際的にも知識やノウハウを明らかにして「いつでも」「だれでも」「何度でも」利用可能にしておくことは"当たり前"として求められているものですが、そもそもスキルや経験の言語化、ナレッジ化は20年以上前から業界全体で普通に言われてきたことでもあります。

そうした取り組みを定着させることで初めて、組織は「組織」としてのパフォーマンスを遺憾なく発揮し、また事業の永続化へとつなげていくことが可能となります。

 

ソフトウェア品質の世界でも常識化!

実はこのことは、ソフトウェア品質(ISO 25010 / ISO 9126)の世界でも当然のように昔から言われてきました。ソフトウェア品質の世界では次のように4つの質が求められます。

須田さん プロセス品質

そこでは「質のいい製品やサービスというものは、質の高いプロセスに依存する」と考えられています。良い結果を生み出した際には、その結果がただの偶然とならないようにプロセス(仕組みや順序、手続き、ルール、基準等)として明確に言語化しなければ、同じ質を維持し続けることは難しい…と言っているのです。

このように「質の高い」プロセスを「いつでも」「だれでも」「何度でも」再現できるようにした集団や組織には、安心感が生まれます。そこにいる個々人の増減で一喜一憂しなくて済むようになるからです。

個人で実現できても、それは個人のスキルが高いだけ。
だけど集団で実現できなくては、集団活動の質が向上しない。

この状態を放置し続けても「できる人はできる」「できない人はいつまで経ってもできない」という状況からは一向に脱することができません。それでは組織としてのパフォーマンスを最大限発揮することは叶わず、お客さまも不安が拭えなくなってしまいます。だからこそ個人の頭の中にあるイメージや考え方、手順、着眼点、経験則などを集団活動に応用できる形に落とし込むことが重要となるわけですね。

まとめ

さて、前編はここまでです。

再現性の高い取り組みを推進することで個人ではなく組織の地力が向上する仕組みと、そのために必要不可欠な要素の1つが様々な知識やノウハウの「言語化」であるというところまでお話しました。

 

次回は

言語化スキルといっても具体的には?
・とことん有益な再現性の高い取り組みを阻む要因
言語化の先にあるもの

をご説明したいと思います。

 

本内容がほんの少しでもみなさまの役に立ち、何か月、何年、何十年と先を見据えたチームや組織構築の手助けになれば幸いです。

 

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今回のエンジニアブログはここまで。後編もお楽しみに!

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【エンジニアブログ】ブリッジSE3年目の私がおすすめするエンジニアのための英語学習のコツ

はじめまして、パーソルプロセス&テクノロジー(以下、パーソルP&T)の星野です。

「英語に興味はあるけど自信がない…」そんな悩みを抱えるエンジニアのみなさん。

そのお気持ち、よくわかります。

私も学生時代、短期留学したイギリスで「ハンバーガー、テイクアウトでお願いします」がまったく通じず、「ポテト」をテイクアウトしたという苦い思い出があります。

そんな私ですが、英語学習を継続し、現在はブリッジSEとして海外開発案件を担当。現在も英語勉強中です。

この記事では、エンジニアが英語を学ぶメリットや英話学習のコツをご紹介します。
以下の方にオススメの記事となります。ぜひ参考にしてみてください。

・英語って必要なの?
・英語力に自信がない
・英語の勉強方法がわからない
・英語を話せるようになりたい


1.自己紹介

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星野 花恵
パーソルP&T システムソリューション事業部 海外拠点推進部 所属。
新卒入社後、金融システム、官公庁システム維持管理などを担当。
2018年、POS+統括部(現ポスタス株式会社)で、はじめて海外開発案件を担当。
自社プロダクト開発、グローバルチーム開発のおもしろさを知る。
育児休暇を経て、現在は自社プロダクトの勤怠管理システム「MITERAS勤怠」をグローバルチームで開発中。
プライベートでは、夫、私、娘、犬との3人+1匹暮らし。
最近気になることは、実母のLINEの既読がbot並みに早いこと。

 

2.エンジニアが英語を学ぶメリット


突然ですが、エンジニアが英語を学ぶメリットは具体的にどのようなものがあると思いますか?
私は3点あると考えています。

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① 入手できる情報量が増える

インターネット上の情報は英語で書かれていることが圧倒的に多いことをご存知でしょうか?

Q.現在、インターネットで最も使われている言語は?
A.英語(62.8%)

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※W3Techs 2021/10  https://w3techs.com/technologies/overview/content_language


60%以上の情報が英語で書かれているのに対し、日本語はわずか1.9%という結果です。
Android APIリファレンスなども、日本語に翻訳されていない部分がたくさんありますよね。
英語が読めれば、すぐに独力で一次情報へのアクセスが可能になります。

② ビジネスチャンスが増える

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何かを学習するには、学習コストがかかるもの。
将来的にビジネスチャンスを最大化できる言語も英語なのでしょうか?
海外の研究によると、現在~2050年まで、世界で最も「使える」言語は英語とされています。

 

Q. 世界で最も話されている言語は?
A. 英語(11億3000万人)

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※WorldAtlas 2020  
https://www.worldatlas.com/articles/most-popular-languages-in-the-world.html


Q. 現在、あらゆる観点から最も使える言語は?
A. 英語 ※地理、経済、コミュニケーション、知識、メディア、外交の観点からスコア付けされたランキング

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※World Economic forrun 2016 https://www.weforum.org/agenda/2016/12/these-are-the-most-powerful-languages-in-the-world/


Q. 2050年時点で、あらゆる観点から最も使える言語は?
A. 英語 ※地理、経済、コミュニケーション、知識、メディア、外交の観点からスコア付けされたランキング

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※World Economic forrun 2016 https://www.weforum.org/agenda/2016/12/these-are-the-most-powerful-languages-in-the-world/


また、英語によって増えるビジネスチャンスの一例として以下のものが挙げられます。
 ・日本国内の外資系企業で働く
 ・日本国内の日本企業(海外部門)で働く
 ・海外の日系企業で働く

ビジネスチャンスが増えるって、ワクワクしませんか?

③ 多角的な視点を持てる

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英語を通じて海外の方と話すことで、1つのことを多角的な視点で考えられるようになります。

例えば、日本のエンジニアは、設計~テストを1人で実施することも多いと思います。
一方、海外のエンジニアはフロントエンド担当、バックエンド担当、テスト担当と分業制なことも多いです。

海外のエンジニアにメリットを聞いたところ、以下の点を挙げていました。
・作業が並行して進められるのでプロジェクトの生産効率が高い
・エンジニアは自らの専門性を磨くことに集中できる

このように、世界中の人と関わることで新しい考え方や価値観に触れ、時には日本にとどまっていたら気付けなかった日本の素晴らしさも実感できます。

 

3.エンジニアのための英語学習のコツ


では、英語学習を始めるにはどのような方法がよいのでしょうか。
ビジネス英語をしっかり学習する方法は堅実ですが、時間もかかります。
そこで、忙しいエンジニアにオススメのトピックを絞り込んで学習する方法をご紹介します。
この学習方法では、効率的に必要なトピックの英語力を高めることができます。

<トピックを絞り込んで学習する方法>
 ① トピックを決める
 ② とにかく暗記する
 ③ 瞬発力を鍛える
 ④ 実践力を鍛える
 ⑤ トピックを変えて①~④を繰り返す

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<各ステップの説明>

① トピックを決める

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最初は「自己紹介」や「趣味」など、日本語でスラスラ話せる内容に取り組むことがポイントです。
馴染みのあるトピックを採用しましょう。


② とにかく暗記する

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これは英語の基礎となる筋トレです。
トピックの単語、フレーズを現代のあらゆるツールを駆使して暗記しましょう。

③ 瞬発力を鍛える

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ここで問題です。
Q.「ありがとう」は英語で何というでしょうか?
A. Thank you.

すぐに「Thank you.」と思い浮かんだ方がほとんどではないでしょうか?
これは、みなさんの「英語の感謝の言葉」→「Thank you」の 瞬発力が高いためです。
新しく学んだフレーズの瞬発力も鍛えることで、スムーズに英会話のステップに進めますよ。

<オススメの進め方>
英語を聞き、10秒以内に日本語に訳して書き出す、話す。
日本語を聞き、10秒以内に英語に訳して書き出す、話す。

 

④ 実践力を鍛える

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英会話を通して実践力を鍛えていきましょう。
コストはかかりますが、講師の質や教材がしっかりしている有料のマンツーマン英会話レッスンを受講することが効率的です。
時間のある方は「留学」、時間のない方は「オンライン英会話」をオススメします。
集中して取り組めて、同じ志をもつ仲間に出会うことができる留学はとてもオススメです。
新型コロナの影響で留学も難しい今、なんとオンライン留学サービスも始まっています。

<オススメのサービス>
 ・オンライン留学サービス
   CNE1  (https://www.cne1jp.com/

 ・オンライン英会話サービス
   DMM英会話 (https://eikaiwa.dmm.com/

 

<オススメの進め方>
 ・英会話レッスンで対象トピックについて、20分ほど英会話をする
 ・以下の単語やフレーズを復習する
   ・聞き取れない
   ・意味がわからない
   ・伝わらない
   ・話したいのに英語が出てこない
 ・復習後、再度英会話に挑戦

 

4.英語学習を続けるコツ

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普段仕事をしながら英語学習を続けることは本当に大変です。
以下のようなモチベーションを維持できる環境を作り、英語学習を続けていくことが大切です。

・英語学習の明確な目標設定をする
 X年後にXXXの仕事をする等、明確な目標設定をし、目標達成に向けて頑張りましょう。

・応援してくれる仲間をつくる
 英会話の先生や留学仲間は比較的応援してくれます。世界一のサポーターになってもらいましょう。

・気の合う英会話の先生を見つける
 趣味や今日のできごとを笑って話し合える先生を見つけましょう。
 その先生とのトークを日々の息抜き&英語学習にしましょう。

 

5.まとめ

いかがだったでしょうか?
今回は、エンジニアのための英語学習のコツをご紹介しました。
ご紹介した学習法はあくまで一例です。この記事が少しでも皆さまの一助になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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【エンジニアブログ】必見!~Oracleデータベースの知識を身につけるなら是非みてほしい、おすすめの書籍3冊~

はじめに

SIerとしてデータベースの移行プロジェクトに携わる上で、その特徴・技術的な側面を知識として理解することは非常に重要です。しかし、さまざまな書籍が発行され、インターネットにも情報が溢れる中、知識をしっかり身につけたいという中でもどのような書籍を選ぶべきか迷ってしまうことがよくあると思います。

 

私自身、昨年データベースの移行プロジェクトを担当し、新卒の方と一緒にお仕事する中で、私が今までに経験したことを伝えるということは出来たのですが、その際改めてデータベースに関する知識をしっかり身に付ける為には本を読み体系的に知識を身につけることもとても重要だと感じています。

 

そこで本ブログでは、Oracleデータベースにて昨年度グループ企業の基幹システム移行を行なった私が実際に読み、役に立った・知識習得に最適だと感じたおすすめの本3つを紹介させていただきます。

ある程度データベースに携わられてきた方の中で、特にOracle関連の知識をしっかり身に付けたいという方の参考になれば嬉しいです。

 

自己紹介

無題

服部 知幸
これまでデータベースSEとして5社でキャリアを重ね、2020年4月にパーソルプロセス&テクノロジーに中途入社し、グループ会社であるパーソルテンプスタッフの基幹システムのデータベースの保守・運用を担当しております。
昨年度はデータベースのバージョンアップ(移行)作業を担当し、現在はデータベースの安定稼働を目標に日々バタバタしている毎日を過ごしております。

こちらは上司の富永さんとのインタビュー記事です。
良かったらご覧ください。


おすすめの本1


「マスタリングOracle DBA (DB press)」

読みやすさ:★★★★★
知識の網羅性:★★★☆☆
実務への活かしやすさ:★★☆☆☆


この本はこれからOracleデータベースをやってみようという方に是非読んでもらいたい初心者向けの本です。私自身、Oracleデータベースを業務で担当するようになった10年以上も前に先輩から勧められて読んだ本になります。

会社に入ったばかりの1年目の方でもとても読みやすくOracleデータベースというのはどういうものなのかというのがとてもわかりやすく書かれています。
データベースは難しいものというのが固定観念である方が多いと思いますが、この書籍は難しいことを簡単な言葉を使って丁寧に表現してくれているので、一番最初にこの本を読むとデータベースをもっと勉強しようという気になります。

これから業務で担当するという方や、独学で勉強しようと思っていて基礎を身に付けたいという方にはとても良い本だと思いますので、是非読んでみていただきたいと思います。

ちなみに私が購入した本は色んな方を転々として、最終的には前職の新人君がとても気に入ってくれたので退社する時に餞別にプレゼントしたため私の手元にはありません。
Amazonなどのランキングでは下位のため、みなさんノーマークだと思うのですがとても丁寧に書かれていて入門用としてはおすすめの一冊です。


おすすめの本2

「プロとしてのOracle運用管理入門」

読みやすさ:★★★★☆
知識の網羅性:★★★☆☆
実務への活かしやすさ:★★★★★


こちらはおすすめ1の本を読んでから読んでいただくとデータベースへの理解が深まる中級者向けの本になっています。
そして、データベース移行というよりは保守寄りの内容となります。私の現在の担当業務が保守・運用ですのでぴったりです。

データベースは動いていて当たり前と思われる中ですが、実際、保守ではどのようなことをしないといけないのかがとても分かりやすく書かれています。

言い過ぎかもしれませんが、この本に書いてあることを順番にやっていくだけで、パフォーマンスもそうですが、セキュリティ面でもかなり質の高いデータベース運用が出来ると思います。


おすすめの本3

「絵で見てわかるシステム構築のためのOracle設計」

読みやすさ:★★☆☆☆
知識の網羅性:★★★★☆
実務への活かしやすさ:★★★★★

これは、自己紹介にも書きましたデータベースの移行作業をする際に、私自身がこれまでの自分のやり方にとらわれず第三者の意見を取り込みたいという目的で購入した本で、上級者向けの内容になります。

一言でデータベースの移行と言っても、何をしなければならないか、何から始めるべきかという定義はあまり定められておらず、過去のプロジェクトで実施したことや我流でやるという方が殆どだと思いますが、この本ではデータベースを新たに構築する前に検討しなければいけないこと、検討した方が良いことがたくさん書いてあります。

より効率よく円滑に移行を進められたい方、必見です。 


おわりに

データベースは難しいという印象を持たれている方はたくさんいるかと思いますが、概念がわかってくるととても面白いものですし、難しい分やりがいがあります。
日本のマーケットにデータベースエンジニアが少ない分、出来るようになるととても頼りにされますし、今データベースに携わっている方も今後携わりたいと感じていらっしゃる方も、少しでも興味をお持ちの方は是非読んでいただければと思います。


最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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【エンジニアブログ】 エンタメ分野だけじゃない!AR(拡張現実)を使った新しいソリューションのご紹介

みなさんこんにちは。システムソリューション事業部の原田です。

最近、AR(拡張現実)という言葉を聞くことが多くなってきました。みなさんもゲームアプリやカメラアプリなどで一度はARを楽しんだこともあるかと思います。
ARはまだまだエンターテイメントでの利用シーンが多く、我々のような基幹業務システムの開発・保守を担う部門とは、あまり縁が無いように感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、我々エンジニアは、世の中の課題解決に役立つものはないか?と分野を問わず毎日いろいろな情報をキャッチアップしてアイディアを出し合い、解決に努めています。
今回はそんな我々がARを活用して課題解決に取り組んだ事例をご紹介いたします。

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原田 哲一
システムソリューション事業部 西日本システムソリューション部 ITサービス開発グループ。入社以来ものづくりに軸足を置いてキャリアを形成。
趣味はビリヤードの中でもさらにマイナー競技である、穴のないテーブルで行うスリークッションという種目に没頭。試合で勝てるようになるため、週末は(平日も?)日々練習中。

解決しようとする課題

図書館には、非常にたくさんの本があり(時には100万冊以上)、また本は場所をとるのでたくさんの書架が配置されています。これらの本は、図書館職員さんたちの手により、一定のルールに従って分類ごとに整然と並べられています。

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しかし、みなさんも経験があるかもしれませんが、普段図書館をあまり利用しない方などは、並べ方のルールに慣れておらず、自分の読みたい本を探し出すことが難しいという悩みがありました。

この悩みをデジタルで解決しようとしたとき、みなさんならどのようなアプローチを考えますか?
一つのアイデアとして、我々が普段使う地図アプリや、車に乗ったときに利用するカーナビのような、ナビゲーションシステムを導入すればいいのでは?と思うかもしれません。しかし、実は屋内ではこうしたナビゲーションは容易ではありません。

屋内でのナビゲーションの難しさ

地図アプリやカーナビは、主にGPS(Global Positioning System)を使って自分の位置を特定し、そこから目的地までの経路を算出してナビゲーションを行っています。
しかし、屋内ではGPSの電波が届かず自分の位置が特定できないので、屋内でのナビゲーションは難しいものとされてきました。これまでの技術では、図書館のような込み入った屋内では特定の情報に誘導することが難しかったわけです。

AR(拡張現実)とは

では、ここで一度話を戻し、冒頭で出てきたAR(拡張現実)について簡単に説明したいと思います。

AR(拡張現実)とは、簡単に説明すると、現実空間にCGなど仮想のコンテンツを重ねて表示する技術になります。
近年は、スマホの処理能力が向上したおかげで、私たちも気軽に体験することができるようにもなってきています。少し前に流行ったNianticPokemon Goや、IKEAの家具を配置することのできるIKEA Placeなどのアプリが有名です。

ARでは、ただ仮想コンテンツを表示するだけでは意味がありません。現実空間と紐づけて表示することで、あたかも実在するかのような体験を作りだすことに価値があります。

たとえば、現実の床に仮想コンテンツの家具を置けたり、特定の場所だけでモンスターが出現したりすることで、あたかもその仮想のコンテンツが、現実に存在するかのような感覚をユーザに提供することができるわけです。

この現実と仮想の空間を重ね合わせるために、カメラの映像から、位置や姿勢を推定する技術があります。
これは大きく二つの方法があり、技術的にはARマーカと呼ばれる白黒の二次元バーコードをもとに行う「マーカ型」と、マーカを使わず空間の特徴などを利用する「マーカレス型」になります。
最近はマーカレスの方法が主流になってきていますが、まだまだすべての人が使っているスマホで使えるという状況ではありません。

AR屋内ナビ

さて、屋内のナビゲーションが困難な理由は、GPSの電波が届かず自分の位置を特定できないためでした。そこで我々が思いついたのが、カメラの映像から位置を特定するARの技術を用いた屋内ナビゲーションシステムのアイディアでした。

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図書館のなかにARマーカとなる白黒の二次元バーコードをたくさん貼り付け、スマホのカメラでマーカを認識させて、そこから位置情報を推定するというものです。
これにより、GPSの電波の届かない屋内でも、自分の位置が特定でき、目的の本棚までナビゲーションすることができるようになります。利用者はスマホをかざすだけで、空間に現れた矢印をみながら目的の書架へたどり着くことができます。

このシステムは、まずは実証実験として図書館で使っていただき、利用者の方たちからは迷わずに書架にたどり着けるようになったと大変好評をいただくことができました。

イデア採用のポイントは3点です。
・できるだけ多くのスマートフォンで動くシステムにすること…「マーカレス型」は端末を選びますが、「マーカ型」ならばだれでも使えます。

・現場・お客様の声を伺い、システムの機能と現場でご協力いただくことの最適解を模索したこと…今回であれば、実現したいことをベースとし、マーカを図書館に貼り付けていただくことにご協力いただいたことで、シンプルで利便性の高いシステムを実現できました。

・だれもが使いやすいシステムにすること…地図が示されるだけでは、見方や方向のアナウンスによっては移動が困難です。矢印が出ればすぐに辿り着くことができるのです。

プロジェクトの開発秘話は、以前中途採用グループから取材いただいた下記の記事にもまとめています、是非ご覧ください。

 

まとめ

AR(拡張現実)/VR(仮想現実)は、インターネット、スマートフォンの次に来るプラットフォームになるのではないかと期待されており、現在Facebookなど大手IT会社が積極的に投資を行っていて、目の離せない分野になっています。
今回の事例のように、エンタメ分野以外にも日常生活のあらゆる場面でAR技術が用いられ、スマートフォンが一気に普及した時と同じように、もうしばらくすれば、メガネ型のARグラスが一気に普及して、みながARグラスをつけて日常生活を送る日が来ると感じています。

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記事を最後までご覧頂きありがとうございました。

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【エンジニアブログ】RPAツールで業務自動化してみた!Power Automate Desktop活用法

はじめに

みなさんこんにちは、パーソルプロセス&テクノロジーの萩島です。

近年、生産年齢人口の減少に伴い、業務の効率化や生産性向上が求められています。
そんな中で注目されているのが「RPAツールによる業務自動化」です。

今回は業務自動化に興味がある方に向けて、数あるRPAツールの中から
Power Automate Desktopに着目。
「RPAツールとはどのようなものなのか」、「どんなことができるのか」について簡単にご紹介します。

 

自己紹介

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萩島 瑞紀
MITERAS部にて、MITERAS仕事可視化の運用・保守サポートの仕事に従事しています。最近では、個人的な学びとして「xR技術」に興味津々です。
趣味はフットサルや草野球。早くコロナを気にせずに運動が出来るようになることを願って日々を過ごしています。

Power Automate Desktopってなに?

Power Automate Desktopは、Microsoft社が提供しているWindows上で動作するRPAツールです。RPAツールを利用して、人間がコンピュータ上で行う業務などの操作手順(フロー)を登録することで、コンピュータに自動で操作をさせることが可能になります。

2021年2月までは利用するためにライセンスが必要でしたが、現在はWindows 10を搭載したコンピュータであれば無償で利用可能となり、手軽にRPAを利用できるようになりました。
今回は、この無償版Power Automate Desktopの紹介です。

なお、有償版のPower Automateについては、先日公開された藤谷さんの記事でご紹介されています!よろしければこちらもご覧ください。

どんな特徴があるの?

Power Automate Desktopにはどのような特徴があるのでしょうか。
ここでは、主な特徴を2つご紹介します。

● 400種類以上の豊富なアクション
操作の自動化を行うためには、アクションと呼ばれる予め操作が定義された部品を組み合わせることが必要です。アクションには「ファイルのコピー」や「Webからのファイルダウンロード」などの様々なアクションが 用意されており、その数は400種類以上あります。

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以下に主なアクションを挙げてみました。
様々なアクションを組み合わせることで、あなたの業務に合わせてフローを作成できます。

・システム(アプリケーションの実行、サウンド、印刷など)
・ファイル(コピー、移動、削除、CSVの読み取りや書き込みなど)
・フォルダー(作成、削除、移動など)
・UIオートメーション(ウィンドウの操作、フォーム入力、データ抽出など)
・Webオートメーション(ブラウザでWebページを開く、フォーム入力、データ抽出など)
ExcelExcelの起動、ワークシートの読み取りや書き込みなど)
OutlookOutlookの起動、メッセージの取得や送信など)
・PDF(テキストや画像の抽出、統合など)
Webブラウザやデスクトップ操作の自動化

● 操作を記録するレコーダー機能
アクションを組み合わせてフローを作成、そのフローを記録(保存)し、いつでも使うことができるようになります。記録できるのは、デスクトップ操作とWebブラウザ操作の2種類です。

Webブラウザ操作を記録するWebレコーダーを使用すると、以下のようにブラウザ操作がレコーダーに記録され、記録を終了するとフローが作成されます。


レコーダーで記録されたフローは後から編集もできるので、レコーダーで記録後に一部の処理内容を 変更したり、不要な処理を削除したりできます。この機能を利用すれば、フロー作成に慣れていない人でも簡単にフロー作成が可能です。


どんな作業を自動化できるの?

自動化できる作業には様々なものがありますが、その中でも日常的に行う決まった作業(定常作業)や、マニュアルに沿って行う作業(定型作業)などに対して、強力な自動化機能が適用可能です。

簡単に自動化できる例として、以下のようなものがあります。

 ・基本的な文面は同じで、件名や本文内の取引先名だけ異なるメールの送信
 ・Excel表からWebシステムへの情報入力
 ・サービスの利用申請などのメール内容の転記

上記のような作業を自動化することにより、作業工数を減らし、またヒューマンエラーの減少にも効果があります。

実際に作ってみました!

実際にPower Automate Desktopを利用して2つのフローを作ってみました。

1つ目は前のセクションで自動化できる例として挙げた、件名や本文の一部を変更したメールの送信のフローです。フローの流れは、以下のようになります。

1 Excelに記載されている顧客情報を読み取り
2 その情報を基にOutlookにてメールを自動送信

今回作成したフローでは、送信先は固定していましたが、Excelファイルにお客様のメールアドレスを記載して
おけば、お客様毎に送信することも可能です。

2つ目は、プロ野球のデータがまとめられているWebサイトから、2010年~2020年の観客同数を取得するフローです。フローの流れとしては、以下のようになります。

1 ブラウザの起動
2 Excelの起動
3 Webサイトに移動
4 Webサイトからデータを取得
5 Excelのワークシートを新規作成
6 作成したワークシートへデータの書き込み

※3~6は2010年~2020年のデータを取得するまで繰り返す

このようにWebサイト上に掲載されているデータを取得し、Excel等に貼り付けることが可能です。工夫次第では、様々なことが出来ますので、是非お試しください。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。今回はツールの特徴や実際に作成したフローを紹介しました。

無償版Power Automate Desktopは、有償のRPAツールよりも、Web記事やYouTubeなどで使い方の情報が公開されています。是非そういった情報も参考にしながらツールを活用し、日々の定型業務の自動化を進めてもらえればと思います。

なお有償版では、スケジュール機能により作成したフローを設定した時間に定期実行したり、他の人とフローを共有する機能をつけたりできるなど、様々な追加機能が使用できるようになります。

無償版でも自動化の効果を十分に実感できますが、興味がありましたら有償版も是非お試し頂ければと思います。

最後まで記事をお読み頂きありがとうございます。この記事が少しでも皆さまの業務の一助になれば幸いです。


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下記の記事ではガイドマップのように過去の記事をまとめております。
ぜひ他の記事も読んでみてください!

 

 

【エンジニアブログ】国内有数の日本Microsoft社パートナー企業が語る、Power Automateによる業務効率化の最前線(後編)

こんにちは。パーソルプロセス&テクノロジーでアーキテクトを務めております藤谷です。

前回の記事では、私たちの組織で日ごろどのような業務をしているか、そしてその効率化のためにMicrosoft社のPower Automateという製品を採用することになったのはなぜか、この2点をご説明させていただきました。

前回に続き、今回は私たちが業務の自動化のために構築している(運用中+企画中)のものをご紹介させていただきます。

<前編はこちら>

ppt-ssol.hatenablog.com

どんなときに使える? 具体的には?

前回記事でお話したとおり、Power Automateは、一般的には、次のようなケースで活用できます:

・依頼(申請)内容の抜け漏れなくしたい
・承認フロー(○○申請~○○承認~○○実施)の逸脱や対応漏れをなくしたい
・ 毎週○曜日にお決まりのタスクをさせたい
・依頼(申請)をきっかけにお決まりのタスクをさせたい
・作業の成果をTeamsやSharePointに自動で反映させたい
・Teams、SharePoint、Forms、Excel等の機能を協調させて利用したい

「知らなくてはならない事項(ナレッジ)や守らなくてはならない事項(ルール)」を習熟していない方でも業務を実施できるようになりますし、定期的な業務を自動化することにより生産性(速度)や品質(正確さ)の向上までを狙えます。

ではもう少し具体的な例をみてみましょう。
私たちが業務の自動化のために構築している(運用中+企画中)のものを表にまとめてみました:

画像2

例として#2を図式的に示すと以下のようになります:

画像2

私の所属する部署では、有志による勉強会の企画を促し、可視化し、共有リソース化するため、勉強会情報登録の制度を運用しています。
この制度は顧客の要望を叶えるために必要な多種多様な技術要素、組織規模拡大に伴い求められるプロジェクト・マネージメントやITサービスマネジメントといった方法論の知識、それらの学習を支援するためのものです。
#2はそれを支える仕組みです。業務フローのモデル化、新しいルール作り、Power Automateによる開発で、だいたい1・2週間くらいかかったでしょうか。

この仕組みにより、勉強会開催に伴い実行すべき様々なツールを用いた多くの作業が自動化され、勉強会を企画する方、参加される方、それにアンケート集計などのフォローをする方々(これは私です笑)、それぞれの作業が最小限にできました。
私の所属する部署では、この仕組みを使って毎月20回前後の勉強会が開催されています(勉強会の準備なども含めると、毎月40回以上この仕組みを活用されています)。

通常勉強会を開催するのに必要な手間を抑えつつ、勉強会登録制度の運用をするために追加で発生する手間も極小化する。もしこの仕組みがなければ、1つの勉強会開催毎に発生する企画役やフォロー役の負荷は相当なものになっていたはずです(数時間 × 勉強会数 ≒ 数十時間~百数十時間)。
また、実際にどれくらいの手間が抑制できるかとは別に、「簡単そうだからやってみよう」という気持ちの面で企画を後押しすることもできているのではないかと思います。

実際に活用してみてどうだったか?

前掲図をご覧になるとおわかりになると思いますが、Power Automateによる自動化は、従来人間同士のネットワークで実現してきた業務を、Microsoft 365製品同士のネットワークで再構築するような具合になります。

この点、もともと社内ではTeamsをはじめMicrosoft 365の製品を活用して業務が行われていたため、Power Automateは構築する側にも利用する側にも(比較的)敷居が低く、業務効率化に効果的でした。

一方で、どんなツールにも言えることですが、Power Automateにも難点はあります(一部はQiitaで対策をご紹介しています):

◆技術的難易度(いうほどローコードではない)
 ・実際上JSONJavaScript、TypeScriptの知識が必須
  ・Microsoft 365グループのようなMicrosoft 365独特の概念の理解が必要
 ・画面で業務フローを組み立てるより、関数で式を組み立てている時間の方が長い
 ・SharePointが公開するRESTful APIを活用できるだけのHTTPやそれをベースとした技術要素を応用することができる能力が必要
◆機能の不足や不備(工夫したり我慢したりする心が必要)
・ソート(並び替え)や正規表現マッチのような一般的機能が組み込み提供されていない
・ステップごとのデバッグや検証ができない
・原因究明困難なへんてこなエラーメッセージが多い
・「プレビュー」版(動作保証なし)の機能がかなり多い
・Power Automate自体の不具合にしばしば遭遇する

こうした技術的難易度や機能不足不備のことを踏まえると、Power Automateの実質的な想定ユーザーというのは「1・2年以上のJavaScript開発経験があり、技術的な素養を身に着けている方」ということになると思います。

ともあれ、前述の通り日頃の業務の中で技術的な挑戦をする機会の多い部署ということもあり、こうした技術的な課題の克服に苦手意識を持つ人が少ないので、本質的な問題ではないかなと考えています。

おわりに

今回はPower Automateの事例をご紹介しました。みなさんの業務改善のささやかなヒントとしていただければ幸いです。

前述の通り、私の所属する部署では多種多様な技術に触れる機会があります。挑戦や工夫の機会もたくさんあります(自動化のネタとして触れましたが、勉強会もたくさん開催されています)。

この記事を読んでくださったみなさんの中に、私たちといっしょに働いてみたいとお思いになられる方がいらっしゃったらうれしい限りです。

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最後まで記事をご覧頂きありがとうございました🙇

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下記の記事ではガイドマップのように過去の記事をまとめております。
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